一般的なドアの幅って何センチ?規定で決まっていないの?理想のサイズを解説

ドア修理

ドアの幅・寸法について、このようなお悩みはありませんか?

「ドアの幅・寸法は建築基準法で規定されている?」

「一般的なドアの幅はどのくらい?」

「家具の運搬やバリアフリーに理想のドアのサイズは?」

普段から何気なく出入りしているドアですが、どのようにサイズが決められているのかご存知でしょうか。

実はドアはある程度決まった寸法で作られているため、運び入れにくい家具などがあるのです。

とはいえ、あらかじめドアのある程度の寸法を知っておければ、いざ家具を搬入するときにも困りませんし、必要なドアのサイズもわかってくるでしょう。

本記事では、ドアの幅についての規定や一般的なドアの幅や寸法、目的別の理想のサイズについて詳しく解説します。

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ドアの幅(寸法)は建築基準法で規定されている?

結論から申し上げますと、一般的なドアの幅や寸法については建築基準法で規定されていないため、規格外に大きいドアにしない限りは規制されることはありません。

ただし、防火扉としての役割のあるドアを設置する場合に限り、建築基準法で以下のように定められています。

・防火扉は鋼製板厚 t1.5mm 以上で構 戸袋枠 扉を収納する戸袋の見切り枠成される扉

・扉のサイズが 3m2 を超えるものには「くぐり戸」が設置される。直接手であけることができ、かつ自動的に閉鎖する構造で、有効幅が 750mm 以上、有効高さが 1800mm 以上、床面からの高さが 150mm 以下とされる。(参照:国土交通省「防火設備の実態等について 」

とはいえ、基本的には防火扉としてドアを設置することは少ないため、幅や寸法、周辺設備についての規定については気にする必要はありません。

一般的なドアの幅(寸法)

一般的なドアの幅・寸法は、高さが2000mm前後、幅が800mm前後の場合が多いです。

日本のサッシメーカーの標準規格を見てみても、この規格で設計されているものが多くなっています。

たとえば、大手住宅用建材メーカーである大建工業株式会社(DAIKEN)では以下のような標準規格を採用しています。

枠外幅高さ扉サイズ有効開口寸法  
875mm2045mm幅818×高さ1992mm750mm
850mm2045mm幅793×高さ1992mm720mm
780mm2045mm幅723×高さ1992mm655mm
755mm2045mm幅698×高さ1992mm630mm
735mm2045mm幅678×高さ1992mm610mm

また、現代の住宅におけるドアの標準規格は高さが2000mm前後、幅が800mm前後の場合が多いですが、時代によって標準規格は変化しており、古い住宅の場合はさらに古い標準規格で作られているため、現在のドアよりかなり小さく作られていることも多いです。

【目的別】理想のドアの幅(寸法)

ここでは、目的別に見た理想のドアの幅について詳しく解説します。

1.冷蔵庫が通るのに理想的なドアの幅

冷蔵庫が通るのに理想的なドアの幅・寸法は、冷蔵庫の高さ・幅にそれぞれ+100mmした数値です。

ここでは、日立・Panasonic・SHARP3社の3ドア冷蔵庫を見比べてみます。

製品名冷蔵庫のサイズ理想のドア幅・寸法
日立「R-HW54S N ハーモニーシャンパン」高さ1833mm×幅650mm高さ1933mm×幅750mm
Panasonic「NR-C344CL-N」高さ1687mm×幅633mm高さ1787mm×幅733mm
SHARP「SJ-GK50J-T」高さ1888mm×幅650mm高さ1988mm×幅750mm

このように、大型の3ドア冷蔵庫であっても標準規格である高さが2000mm前後、幅が800mm前後に収まっていますので、一般的なドアであれば冷蔵庫は問題なく運び入れることができるでしょう。

2.家具の運搬に理想的なドアの幅

家具の場合についても、家具のサイズ+100mmほど余裕があると搬入しやすくなります。

家具を運搬する場合は、もっとも短い部分がドアの幅を超えないようにすることが大切です。

もしもっとも短い部分がドアの幅を超えてしまうと搬入することができませんので、しっかりと確認するようにしましょう。

とはいえ、現代の規格であればほとんどの家具の運搬に困ることはありませんが、大型家具などを運びいいれる必要があったり、室内で大型家具を組み立てる予定がある場合は規格よりも少し大きめのサイズのドアにすることもおすすめです。

また、家具の運搬のときだけ開口部を広く使用したい場合は親子ドアや袖付きドアを選ぶとドアの幅を広くとることもできます。

3.車いす利用者や高齢者の出入りに理想的なドアの幅

バリアフリー法に基づく設計のガイドラインである「高齢者、 障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準」において、バリアフリーの観点から車いす利用者や高齢者が通るドアについては以下のように定められています。

”・原則として80cm以上とする。

・車いす使用者、杖使用者等の利便性を考慮すると、主要な出入

口の有効幅員は120㎝以上とし、それ以外の出入口は90㎝以上とすることが望ましい”

(参照:国土交通省「建設設計基準」/神奈川県「2.3 建築物の出入口 設計の考え方」

このように、車いす利用者や高齢者が頻繁に利用するドアの場合、80cm以上あることはもちろん、さらに利用しやすくするためには90cm〜120cmほどの幅を確保するといいとされています。

もちろん車いす利用者や高齢者が安全にドアを利用するためには段差を少なくしたり、手すりを設置するなどの対策も必要となりますが、その中のひとつとしてドアの幅が必要であることを覚えておきましょう。

将来的にリフォームする可能性がある場合は大きめのサイズを選ぶことがおすすめ

ドアのリフォームは「カバー工法」と呼ばれる、既存のドア枠をそのまま活用して新しいドアを設置する方法が価格が安く主流な方法となっているため、将来的に新しいドアにリフォームする可能性があるのであれば大きめのサイズを選ぶことがおすすめです。

カバー工法では既存のドア以上のドアを選ぶことができず、場合によっては一回り小さいドアにしかリフォームできないこともあります。

また、もし大きなドアにしたい場合は窓枠を付け直す必要があるため、高額な費用になってしまうのです。

このような理由から、リフォーム前提で設置するのであれば、少し大きめのドアを選ぶと後悔が少ないでしょう。

まとめ

本記事では、ドアの幅についての規定や一般的なドアの幅や寸法、目的別の理想のサイズについて詳しく解説しました。

改めてお伝えすると、現代のドアの標準規格は高さが2000mm前後、幅が800mm前後です。

このサイズであれば家具の運搬や人の出入りに問題が生じることは少ないですが、将来的にリフォームをする場合や、大きな家具が大きい場合は標準規格よりも大きいサイズのドアを設置してもいいでしょう。

ぜひ本記事を参考にして、ドアの幅・寸法についてチェックしてみてください。

この記事の担当者(執筆/監修)
安部圭一

株式会社スマイクリエイト代表取締役/1972年5月 福岡県生まれ
・賃貸不動産経営管理士<登録番号(1)057435>
・三協アルミ(一新助家)加盟店

20代の頃は、水道メンテナンス業務を約6年経験、2003年(31歳)に老舗サッシ屋に入社。ガラス・サッシ・ドアの修理リフォーム業務に従事。その間、アパート2棟を新築、建築から修理まで住宅について様々な体験を通じ知識の習得、キャリアを積んでいく。

2019年5月にネット集客に特化したサッシ・ガラス屋ビジネスを創業。ネット集客ができる強みを生かし、集客から施工まで一貫して自社完結できるビジネスを成立させる。この事により、お客様へ、お得な料金、安心した修理リフォームサービスを提供できる仕組みを構築した。

より一層の顧客満足・従業員満足・社会貢献を目指し、トライ&エラーの毎日を奮闘中。

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