フロアヒンジにはどんな種類があるのでしょうか?
一般的にフロアヒンジは、マンションやオフィスの出入り口ドアに使われていることが大半です。
ところがそれ以外にも、いくつかの種類があり、あらゆる場所で使うことができます。
では、フロアヒンジとはどんなもので、どんな種類があるのでしょうか。
今回は フロアヒンジとは何か・ドア用フロアヒンジの3つの種類・床面に合ったフロアヒンジの3つの種類 についてそれぞれわかりやすくご紹介します。
フロアヒンジとは何か?
フロアヒンジとは、開き戸の軸側の床面に埋め込まれている扉の開閉速度を調整する器具のことです。
簡単にいうと、重量のあるドアを利用者がケガをしないように、閉まる速度を「ゆっくり」に調整することができる装置です。
フロアヒンジの3つの特徴とは?
フロアヒンジには次の3つの特徴があります。
・フロアヒンジは、主に金属とガラスでできた重量がある玄関ドアに採用される
・フロアヒンジの主な利用目的は、ドアをゆっくりと閉まるようにすることと、定位置で止まるようにすることの2つ
・フロアヒンジは、ドア上部に設置されているトップピボットとセットで、重量があるドアを支えている
フロアヒンジが設置される場所とは?
フロアヒンジは、主に次の場所に設置されます。
・公共性のある建物で、利用頻度が高い1階の出入り口ドアに設置される
・一般的にはマンション・オフィスビル・ホテル・商業ビル・店舗などの出入り口ドアに設置される
・防火ドア用フロアヒンジ・強化ガラスドア用フロアヒンジは、公共性のある建物の内部に設置される
・フロアヒンジは、個人住宅にはほとんど設置されない
ドア用フロアヒンジの3つの種類とは?
一般的にフロアヒンジは、主に「開き戸ドア」に設置されることがほとんどです。
具体的には「一般ドア・防火ドア・強化ガラスドア」の3種類のドアです。
では、それぞれどんなドア用フロアヒンジが使われているのでしょうか。
こちらでは、ドア用フロアヒンジの3つの種類の定義・特徴・設置が向いている場所について詳しくご紹介します。
1.一般ドア用フロアヒンジとは?
一般ドア用フロアヒンジとは、防火ドア用・強化ガラスドア用以外の一般的なドアに使われるフロアヒンジのことです。
最も採用数が多く、あらゆる公共建物の1階の出入り口に設置されています。
一般ドア用フロアヒンジの特徴とは?
一般ドア用フロアヒンジには、次の3つの特徴があります。
・本体の高さが低く、浅いスラブ(床)にも埋め込みが可能である
・第一速度・第二速度の2つの閉扉(へいひ)速度の調整機能がある
・一般ドア用フロアヒンジは、防火ドア用フロアヒンジ・強化ガラスドア用フロアヒンジ
と比較すると価格が安い
一般ドア用フロアヒンジの設置が向いている場所とは?
一般ドア用フロアヒンジは、主に次の場所への設置が向いています。
・マンション1階の出入り口
・オフィスビル1階の出入り口
・店舗の出入り口
・その他公共施設の出入り口
2.防火ドア用フロアヒンジとは?
防火ドア用フロアヒンジとは、重量がある金属製の防火戸を支えるためのフロアヒンジのことです。
手動式のフロアヒンジと自動閉扉機能があるオートパワーヒンジの2種類があります。
防火ドア用フロアヒンジの特徴とは?
防火ドア用フロアヒンジには、次の3つの特徴があります。
・防火ドア・防煙ドアに設置される
・重量がある金属製のドアにも耐えられる
・オートパワーヒンジには、オートパワーヒンジ・折り戸用オートパワーヒンジ・2段式防
火ドア用オートパワーヒンジの3種類がある
防火ドア用フロアヒンジの設置が向いている場所とは?
防火ドア用フロアヒンジは、主に次の場所への設置が向いています。
・病院の階段室前
・介護施設の階段室前
・学校の階段室前
3.強化ガラスドア用フロアヒンジとは?
強化ガラスドア用フロアヒンジとは、強化ガラスドアを支えることに特化したフロアヒンジのことです。
強化ガラスドア用フロアヒンジの特徴とは?
強化ガラスドア用フロアヒンジには、次の3つの特徴があります。
・強化ガラスドアの機能性と耐久性を高める効果がある
・薄型・超薄型・スリム型・コンパクト型の4タイプがある
・建物内部に設置されることも多い
強化ガラスドア用フロアヒンジの設置が向いている場所とは?
強化ガラスドア用フロアヒンジは、主に次の場所への設置が向いています。
・スポーツジム・ダンススタジオの出入り口
・美容院の出入り口
・アパレルショップの出入り口
床面に合ったフロアヒンジの3つの種類とは?
フロアヒンジは、ノーマルな床面だけでなく、床面のタイプによって3つの種類があります。
具体的には「防浸形(ぼうしんがた)フロアヒンジ・石張りフロアヒンジ・じゅうたん張りフロアヒンジ」の3種類です。
では、それぞれどんなフロアヒンジなのでしょうか。
こちらでは、床面に合ったフロアヒンジの3つの種類の定義・特徴・設置が向いている場所について詳しくご紹介します。
1.防浸形フロアヒンジとは?
防浸形フロアヒンジとは、床面が水浸しになってもセメントケース内に浸水しないように造られたフロアヒンジのことです。
セメントケースとは、フロアヒンジ本体を格納する金属製の箱のことです。
防浸形フロアヒンジの特徴とは?
防浸形フロアヒンジには、次の3つの特徴があります。
・ゴムキャップやパッキンなどを使って、主軸周りからの水の侵入を防いでくれる
・セメントケースはステンレス製なので錆が発生しない
・水だけでなく、ホコリやゴミの侵入も許さない
※主軸とは、ドアを載せる縦棒のことです。
防浸形フロアヒンジの設置が向いている場所とは?
防浸形フロアヒンジは、主に次の場所への設置が向いています。
・床面が水浸しになりやすい場所
・床面に雨が吹き込みやすい場所
・床面に水ぶき掃除やワックスがけがよく行われる場所
2.石張りフロアヒンジとは?
石張りフロアヒンジとは、石張りの床面に対応したフロアヒンジのことです。
石張りフロアヒンジの特徴とは?
石張りフロアヒンジには、次の3つの特徴があります。
・石張りなど、厚みがある化粧床に対応できる
・石床面の高さに応じて、主軸の高さが3タイプ用意されている
・一度設置すると、石床面の中に本体が隠れるので、次回の交換作業の時に手間がかかる
石張りフロアヒンジの設置が向いている場所とは?
石張りフロアヒンジは、主に次の場所への設置が向いています。
・石床
・タイル床
・コンクリート化粧床
・モルタル化粧床
3.じゅうたん張りフロアヒンジとは?
じゅうたん張りフロアヒンジとは、じゅうたん敷きの床面に対応したフロアヒンジのことです。
じゅうたん張りフロアヒンジの特徴とは?
じゅうたん張りフロアヒンジには、次の3つの特徴があります。
・じゅうたんの厚みに応じて、主軸の高さが3タイプ用意されている
・一般ドア用フロアヒンジと機能はほぼ同じ
・一般ドア用フロアヒンジと比較すると価格が安いものがある
じゅうたん張りフロアヒンジの設置が向いている場所とは?
じゅうたん張りフロアヒンジは、主に次の場所への設置が向いています。
・じゅうたん敷きの床面
・カーペット敷きの床面
・クッションフロア張りの床面
まとめ
今回は フロアヒンジとは何か・ドア用フロアヒンジの3つの種類・床面に合ったフロアヒンジの3つの種類 についてそれぞれご紹介しました。
フロアヒンジは、ドアや床面によって、それぞれ3種類のフロアヒンジを使い分けることができます。
現在、使用中のフロアヒンジの調子が悪い時は、同じ種類のフロアヒンジに交換しましょう。
もし、どの種類のフロアヒンジが良いのか分からない時は、一度フロアヒンジの専門業者にお問い合わせすることをおすすめします。