春日市で網入りガラスの交換を行いました。お客様曰く以前からガラスの右下から斜め上に30cm程度の”ヒビ”が入っているとの事。今回、大型台風対策と言う事で事前にガラス交換のお見積りをさせて頂き施工となりました。
お見積り段階では網入りガラス以外の強化ガラスや防犯ガラス等の違いを色々とお調べされていたお客様です。
インターネットで情報収集されていたようですが誤ったご認識もあり僭越ながら訂正させて頂き正確な情報をご説明しました。
本日は春日市の網入りガラス交換現場でお客様とのやり取りで判明した、一般の方が間違えるガラスの種類や特徴について解説しています。
網入りガラスと強化ガラスの違い

網入りガラスと強化ガラスを混同されている方も少なくありません。実際に現場でお客様から「網の入った強化ガラスに交換して欲しい」や「強化ガラスって網入りガラスの事でしょ?」と言われる事もしばしばあります。
ズバリ申し上げると、網入りガラスと強化ガラスは全くの別物です。
一般的なご住宅で使用されている網入りガラスは厚さ6.8mmで単板ガラスの中にワイヤー(網)が入っているガラスの事です。
単板で良く使用される厚みは3mm、4mm、5mmなのでそれよりも分厚くさらに網が入っていて頑丈そうなので”強化ガラス”と勘違いされる事が多い様です。
網は飛散防止の目的で入っており防火地域、準防火地域で使用されるガラスとして認知されています。
一方、強化ガラスは網が入っていません。強化ガラスに網を入れる事はワイヤー(網)とガラスの膨張係数の違いから出来ない様です。
強化ガラスは製造工程において加熱後、急冷却をする事で強化ガラスとし強度が一定基準になります。通常フロートガラスの3.5倍の強度と言われています。
この様に網入りガラスと強化ガラスとでは全くの別物だとご認識下さい。
強化ガラスは割れないの?

強化ガラスは割れないガラスとご認識の方もいらっしゃるようです。
結論から申し上げて強化ガラスも割れます。
前述したように通常フロートガラスの3.5倍ほどの強度がある強化ガラスです。基本的には通常のガラスよりも割れにくいと言う特徴を持っています。ただ先が尖ったもので衝撃を与えるとガラス面全体が粉々になりバラバラと崩れます。以前強度を確認する為に試しに廃棄する強化ガラスのガラス面をバールで何度も叩いた事があります。その時は全然割れませんでしたが、千枚通しの様な先の尖ったもので衝撃を加えると無残にもバラバラになりました。
また強化ガラスには「自然破損」と言うガラス割れ症状があります。私も過去に2度程自然破損の思しき現場に行った事があります。要するにお客様に全く心当たりがない強化ガラスの破損です。
現在はほぼ対策がされていると聞きますが強化ガラスの製造工程でガラスに不純物が混入する事により自然破損のリスクが高まるとされています。
まとめ
本日は網入りガラスと強化ガラスの違い、強化ガラスが割れないのか?について解説しました。
今回ご訪問した春日市のお客様は網入りガラスを強化ガラスに交換しようともお考えがあった様ですが、この記事で解説した内容を伝え、台風で尖った物が飛んで強化ガラスに当たるとガラスがバラバラに砕けるかもしれませんよ。個人的には今と同じ網入りガラスをお勧めします。とアドバイスさせて頂いた所、網入りガラスの交換となりました。ご利用ありがとうございました!