賃貸住宅にお住いの方で、台風シーズンの防災の為に窓にシャッターを取付けて欲しいと考えられている入居者の方や取付を検討している賃貸オーナーに向けた記事となります。
今回の記事では賃貸住宅の防災について窓シャッターなどの設置を検討する事は可能なのか?この点について考えて行きたいと思います。アパートや高層階のマンションではその基準や考え方が少々異なります。入居者の方、賃貸オーナーの方は是非ご一読頂ければと思います。
賃貸アパートで窓シャッターを後付けする事は可能
強風で風が窓サッシをガタガタと揺らし、激しい雨が窓ガラスを打ち付ける場面では、窓にシャッターを取付けてくれないものかな~。この家の住んでいる入居者ならきっとそう思うでしょう。いつガラスが割れて雨風が室内をメチャクチャにするかわかりません。
基本的には管理会社や賃貸オーナーに相談する事になりますが後付けで窓にシャッターを取付けるには工事費用もそれなりにしますので「分かりました。後付け窓シャッターを今すぐ設置しましょう!」この様にはならない事が殆どです。しかも、いつ来るか分からない、来ないかもしれない台風の為に予算を掛けようとは思わないのは賃貸経営をするオーナーにおいては至極普通の考え方です。
ただ、中には防災や防犯の為、または他の賃貸物件との差別化の為に窓シャッターを真剣に検討されるオーナーもいらっしゃいます。
実際に当社にお問合せ頂いた賃貸オーナー入居者からの要望を受けて皆で話し合いの機会を設けられました。家賃を各戸少しずつアップする代わりに6部屋全ての窓(ワンルームなので1部屋1窓)にシャッターを取付ける計画だとお見積依頼を頂きました。
木造2階建て賃貸アパートに窓シャッターを取付ける事は実際には可能です。しかも数があれば業者との値引き交渉もしやすくなります。
賃貸アパートを経営されている方は空室対策や入居者の安心・安全を守る為にも検討する価値は十分にあるのではないでしょうか?1つの空室対策の比較商品として防犯カメラがあります。防犯カメラを月々1~2万円で5年契約すれば60万円~120万円の費用が必要になります。勿論リース契約の場合は経費計上出来るので一概には言えませんが、窓シャッター1窓10万円としても6窓で60万円です。窓シャッターは防災時もそうですが、防犯としても活躍します。検討の余地はあるのかと思います。
賃貸の高層マンションに後付け窓シャッターの取付けは出来ない?
高層マンションの窓に後付けの窓シャッターを設置するのは現実的ではありません。通常販売されている窓シャッターは低層階を想定されています。高層階では台風時の風速も異なりシャッターが破損したり最悪シャッターが取付け部分を残し吹き飛ばされる危険性があります。
この様な危険性からそもそも高層マンションには窓シャッターはおろか網戸の設置もされていない事が多いのです。高層マンションに網戸を設置する場合は窓の内側、室内側にプリーツ網戸等を設置します。
高層マンションの台風対策
高層マンションでは設計段階でガラスの厚みなど決められていますので基本的にはそれ程心配する事はありません。ただしどうしても心配な方へは合わせガラスがおすすめです。賃貸の入居者の方が勝手にガラス交換をする事が出来ませんが、オーナーの許可が取れるのであれば、またはオーナー自ら対策を講じる際は、ガラスとガラスにフィルムが挟まれた合わせガラスを設置する事により万が一ガラスが割れた場合でも中の特殊フィルムがガラスの飛散を防ぎますので台風が通過するまでの間やり過ごす事ができると思われます。
まとめ
アパートでは後付けの窓シャッターを取付ける事が可能です。一方、マンションでは少々ハードルが高くなります。管理会社又は管理組合と共に業者との話し合いが必要です。
また、アパートオーナーが希望されるのであれば後付け窓シャッターの取付は可能となりますので空室対策との兼ね合いも検討し試算されるのも良いかと思います。
入居者の方が望まれる場合はオーナーの許可をとるのは現実難しと思います。ご自身で費用負担をしても良いと考えられるのであれば窓シャッターよりもコストも安い合わせガラスがおすすめです。見た目も殆ど変わりませんし、入居者負担であればオーナーもNOという理由があまり考えにくいです。但し勝手に交換するのはトラブルの元です。事前に相談しましょう。