実家の空き家に防犯ガラスなど空き巣対策をしたい!と言うご相談をお受けしてまずは現地調査を行いました。ご両親様がお住いになっていた住宅ですが入院になるらしくしばらくは空き家という事です。仮に誰か住まわれる場合も、賃貸に出す場合も防犯対策をしておいて損はありません。
施主の方が気にされているのは特に欄間ガラスです。リビングや廊下の欄間ガラスと玄関ドアの上の欄間ガラスが空き巣に狙われるのではないかとご心配されていらっしゃいました。
欄間以外の部分には雨戸が設置されているので雨戸を閉めて防犯対策が出来るというお考えです。面格子の取付と防犯フィルムの取付けを検討されていました。
掃き出し窓の上部、欄間ガラスには面格子の取付と、玄関ドアの上段欄間ガラスはラミセーフセキュリティーへの交換をご提案させて頂き工事のご依頼を頂きました。
施工写真と一緒に解説して行きます。
防犯ガラス、ラミセーフセキュリティーと防犯フィルムの違い
AGCのラミセーフセキュリティーとは?
防犯ガラスであるラミセーフセキュリティ―はAGCが製造、販売する防犯ガラスです。旭硝子から社名が変更されてAGCとなりました。国内ガラスメーカー最大手企業です。良く似た商品名にラミセーフと言われる商品がありますが、ラミセーフは防災ガラスの位置づけでガラスの飛散防止や紫外線カットなどが製品の主な特徴です。
一方、ラミセーフセキュリティーは防犯目的のガラスとなります。ガラスとガラスに挟み込まれている特殊フィルムの厚みがラミセーフよりも厚く30mil、60mail、90milの厚みから選択できます。
防犯ガラスについては別の記事(「防犯ガラスと強化ガラスの違いは何?」疑問に思った時ご覧下さい!)でも解説していますので参考にご覧下さい。
防犯フィルムとは?
こちらの現場のお客様も最初は「防犯フィルムはどうかな~?」とご検討されていました。結論から申し上げると防犯フォルムを貼ろうと思うと、ガラス用フィルム施工技能士(国家資格)もしくは防犯フィルム施工技能士(認定試験合格者)にPCマーク認定商品を貼って貰わないと意味がありません。
まず、PCマーク商品とは警察庁、国土交通省、経済産業省や民間団体がその性能を公認している商品の事です。ホームセンター等で販売されている安価な防犯フィルムではなく下記の様なロゴの入った商品です。
このマークの事はプロの空き巣などは一般人よりもよく知っています。破りずらい窓ガラスに対してわざわざチェレンジする空き巣もいませんので、大抵の場合敬遠されます。
そして、このマークの入った商品は先程述べた ガラス用フィルム施工技能士もしくは、防犯フィルム施工技能士以外施工する事ができません。
国が性能を認めた商品なので施工者も限定されると言う訳です。
極端な話し、安価で販売されている防犯フィルムに厳格な性能基準はありません。施工者の技術レベルも不明となれば、せっかく貼り付けた防犯フィルムが全く役に立たないという事も十分に考えられます。
ラミセーフセキュリティーはCPマーク商品
今回、ラミセーフセキュリティーをお勧めした理由は、こちらの商品はCPマーク商品だからです。防犯性能はしっかり認められておりお金を出して施工する価値はしっかりあります。上記写真が実際に施工した防犯ガラスです。オレンジで四角に囲んだ部分がCPマークとなります。(CPマークをアピールする為に撮影した写真でなかったので見にくくてスミマセン)
また、こちらのガラスを施工するのは玄関ドアの上段欄間だけです。他の部分は面格子の取付けにを行い防犯対策をします。
1枚のガラスにCPマーク付きのガラスフィルム施工を専門業者に依頼すると、やはりそれなりの金額がかかってきます。それよりは、当社で面格子施工と防犯ガラス施工を行わせて頂いた方が金額のボリュームもあり御値引きも可能なのでお客様にとって防犯フィルムを別発注するよりもお得だとご提案させて頂きました。
ラミセーフセキュリティーと面格子の施工で空き家の防犯対策は、ほぼ完璧!?
前置きが長くなりましたが、実際の施工写真となります。まずは玄関上段の欄間ガラスを防犯ガラス、ラミセーフセキュリティーに交換しました。
【施工前】
【施工中】
欄間ガラスはFIX(はめごろし)窓でしたのでガラス用吸盤をガラスに取り付けて施工を行います。
【施工後】
透明ガラスなので施工前も施工後も分かりにくいですが、左側にしっかりCPマークのステッカーが貼ってあります。プロの空き巣は「う~防犯対策がされた家だな・・・別の家を狙うか・・・」心理的にはこの様になるそうです。目立つ所に防犯意識が高い家だと認識させるのは効果があります。
続いて、面格子の取付けを行いましたのでその写真もご覧下さい。
【格子施工前】
【格子施工後】
一階の窓は全体的に欄間付きの窓となっていました。幸にもしっかりした雨戸もありますので、欄間ガラス以外は雨戸で防犯対策をされます。
防犯ガラスと面格子以外の空き巣対策
防犯ガラスと面格子以外の空き巣対策についてご案内しておきたいと思います。
近年、空き家問題が深刻な状況になって行っています。今後ますます空き家は社会問題として顕在化する思われますが、それに伴い空き巣や空き家荒らしも問題になるのではと推測しています。人が住んでいない住宅をそのままにしていると、不法侵入者や犯罪のアジトに使用される懸念もあります。今回の施主様の様に先手先手で対策をさせる方はリスクが軽減されると思いますが、実家の空き家を放置されている方は注意が必要です。空き巣対策、防犯対策を見直して良い機会かもせれません。比較的予算のかからないアイテムについて紹介しますね。
補助錠
窓を2重ロックにするアイテムです。補助錠はホームセンター等で購入出来ますが1,000円未満の商品も多くあります。両面テープで貼り付けるだけの商品など素人の方でも簡単に取付可能です。
ガラス振動センサー
ガラスに貼り付けるアイテムです。空き巣がガラスを割ろうとガラスを振動させた時に大音量で威嚇します。また窓の開放感知でも反応するタイプもあります。ネットやホームセンターで1,000円~2,000円の予算で購入できます。
屋外ライト
空き巣や泥棒は、音と明かりに敏感です。
夜間の泥棒には屋外ライトが効果を発揮します。人的感知器が内蔵されている商品であれば不審者が侵入した際に照らしますので慌てて逃げて行くと思われます。他のアイテムと同時に活用すれば夜間の空き家も安心出来ます。
防犯カメラ(ダミー)
一般の家庭でも防犯カメラの普及が多くなっています。最近のダメ―カメラも精巧に作られていますので一見ダミーなのかの区別は出来ないと思います。
まとめ
本日は空き家の防犯対策の為に、AGCのラミセーフセキュリティーと言う防犯ガラスと面格子を取付けさせて頂いた現場の施工実績を中心に関連する内容をお伝えしました。何かの参考にして頂ければ幸いです。