「とにかく時間がないのです!」お客様のニーズは急いで修理をして欲しいという事でした。出入り業者さんが誤って車でお店の玄関入口に激突してしまったという事でご相談を頂きました。お店の開店が17時、何が何でもこの時間までに修理しなくてはなりません。現地に到着したのは16:53分です。残り約1時間で店舗入り口ドアの修理は可能なのか?
現況の木製ドアの状態は下記の様な感じです。
ガラスがドア枠を飛び出し本来あり得ない所に隙間があいています。木製のドアは割れておりかなりバキバキの状態です。こちらの現場、一番ラッキーな事はガラスが割れていなかったのでガラスはそのままでも使用出来そうです。もしもガラスが割れていたのであればとてもオープンまでに修理出来そうもありませんが、これならどうにか1時間で修理ができる感じです。頑張ってみます!
木製の店舗入り口玄関ドアの修理完了~作業工程を説明~
【施工前】
【施工後】
綺麗に納める事が出来ました。作業工程はしては下記の様な感じで木製ドアの修理を進めて行きました。
1.木製ドアの取り外し
さすがに現況のままでは作業ができませんので一度丁番からドアを取り外します。丁番はドア側とドア枠側に取付けられていますが原則ドア枠側を外すのが基本です。ドア本体側を外すと取付にくいですし、建付けに狂いが生じる事が多いと感じていますので。
2.ガラスのはめ直し
ガラスがドア枠から外れてしまってますので、本来あるべきドアの溝のガラスをはめ直して行きます。ガラスはひょんな事で簡単に割れてしまいますのでガラス吸盤を使用しながら慎重に木製ドアの溝に収めます。
3.枠のはめ直し
続いて外れてしまったドア枠を再生して行きます。バキバキに割れてはいますが欠損はありません。綺麗に組み直せば元に戻る感じです。木製接着剤やビスを使用してドア本体を元に戻して行きます。
4.ドアの建付け
組みあがったドアの建付けを行います。丁番部分を外してしましたのでもともとビスが打ってあった部分に再度ビスを打ち取付なおします。この時、下の部分を少し浮かせた位置に取付ネジがあります。要領としては2つの取付け方法があります。
(1)ドアを斜めにして上部分の丁番を2つ程仮固定し、ドア本体を枠に引き寄せた時点で素早く下部分のビスを固定します。一瞬、上の2つの仮固定ネジだけで支えている事になりますのであまり負担をかけない様に迅速に作業を行う必要があります。
(2)こちらの方がお勧めですが、もともとドアの下に隙間分の当て物をしてドアを少し浮かせて作業を行います。特に慌てる必要もなくスムーズに作業ができます。ただちょうど適した当て物があれば良いのですが、今回の様な急ぎの時は(1)で行う事が多いです。
5.調整・動作確認
最後に調整と確認を行っていきます。今回は木製ドアがバキバキに割れている状態での修理でした。本来であればドア交換を行う事も検討する状態でしたがお客様のご希望もあり修理で納めさせて頂きました。お客様はご了承済なのですが、ドアクローザの力が伝わる部分の補強が完璧ではありません。そもそも枠が割れていたのでやはり限界があります。現状使用する分には問題ありませんが費用頻度が長くなれば恐らくこの部分に不具合が生じる可能性は高いです。その部分の含めて鍵の掛りなど全体的にチェックしていきます。
店舗入り口木製ドアの交換費用
今回は修理という事で作業完了しましたが、本来はドア交換も検討するレベルでバキバキと割れていました。仮にこの様な店舗入り口木製ドアを交換する場合どれくらいの費用がかかるのでしょうか?
木製ドアの場合費用に影響する項目として、ドア本体のデザインや把手の種類によっても変わってきまが、ドア枠とセットなのかどうなのか、こちらについても大きく費用に影響を及ぼす事になります。
ドアとドア枠がセットの場合は商品そのものの費用も上がりますが、施工費も高くなります。ドア枠を取り除き新しいドア枠を取付ける作業の手間が増える為です。
ドア枠部分が開口木にそのまま取付けるタイプであればドア本体の費用しか必要ないのでその分安く済ませる事が可能となります。目安としての料金は
ドア枠セットでの木製入口ドア交換費用・・・・12万円~20万円程度
ドア本体のみの木製入口ドア交換費用・・・・8万円~13万円程度
まとめ
本日は木製の店舗入口玄関ドアを修理した現場状況と施工手順について解説しました。今回は急ぎでの修理を希望されていましたがどうにかご希望される時間までに修理が終わり良かったです。後日保険屋さんから修理内容についてお問合せがありましたので、恐らく保険で修理代金は補填されるのでしょう。ご利用ありがとうございました!