本日はガラス板とアクリル板についてのメリットとデメリットについて記事にしました。
ガラスとアクリル板でどちらを採用しようか悩んでいる方向けの内容です。ガラスとアクリル板で”どちらにしようか?”と迷う場面はガラスが割れてしまった時が一番多いようです。強度や価格等お互いに比較して検討して下さい。前提にガラスとアクリル板の見分け方が分からない方は「画像あり|ガラスとアクリル板の見分け方が分かる!」を参考にされて下さい。
ガラスのメリット、デメリット
ガラスは採光の確保にはなくてはならない住宅の素材です。ガラスのメリットは紫外線に強く、コストパフォーマンスに優れています。ペアガラスや強化ガラス、防犯ガラスなど多様な種類のガラスがあり、住宅の場所に応じて適切なガラスを選ぶ事が出来ます。網入りガラスは防火地域、準防火地域で使用する事が出来、建築基準法でも認められていると言うメリットがあります。
一方、ガラスのデメリットですが、一般住宅で多く採用されている通常の板ガラス(2mm~5mm)は衝撃に強いとは言えません。
2mmガラス(室内建具などに使用されています)ガラスは椅子やソファーが当たっただけでも割れる事があります。高齢者が転倒して室内ガラスが割れてしまったと言う現場に何度もお伺いした事があり、その割れやすさは実感しています。
3mm(透明ガラス)4mm(型板ガラス)、窓ガラスに使用されているのは圧倒的にこの3mmと4mmのガラスが多いです。近年は断熱性能に注目が集まっているので”ペアガラス”の採用件数も多くなっていますが、それでも既存住宅が圧倒的に多いので3mm、4mmのガラスがメインとなっています。子供が遊んでいて割れたり、親子でキャッチボールやサッカーをしていて割れたとガラス交換のご依頼を頂く事が多く、決して強固なガラスとはいえません。
ガラスのメリット・・・種類が豊富で普及品は素材(ガラス)の価格が安い
ガラスのデメリット・・・意外に簡単に割れる。ケガをするリスクが高い
アクリル板のメリット、デメリット
アクリル板にも透明や”かすみ”の物があります。耐候用のアクリル板は紫外線にも強く長持ちをします。2mm~4mm程度の物が一般家庭で使用される事が多いですが、もちろんそれ以上の厚みの物もあり厚さが増せばその分強度も高くなります。
アクリル板が割れたとしても酷く飛び散る事も少なく、鋭利に尖る事もないのでガラスに比べて割れた後のケガの心配は殆どありません。
デメリットとしては価格がガラスよりも高く、紫外線に耐えうる仕様(UVカットなど)の商品は良いのですが、それ以外のアクリル板だと紫外線に直接あたる場所での使用はお勧めできません。変色などのリスクがあります。
アクリル板のメリット・・・割れてもケガをするリスクが低い
アクリル板のデメリット・・・価格が高い
ガラスとアクリル板は宅内の場所に応じて選択をしましょう!
前述したガラスとアクリル板のメリットデメリットを踏まえ、どの様な場所でそれぞれを使い分ければ良いのか検討します。
窓(掃き出し窓、中窓、小窓)
ここでいう窓とは屋外との仕切りの窓を想定しています。この部分はガラスが良いと思います。数の多いので、従来取付けられている窓をアクリル板に変更するのはかなり費用がかかってしまいます。また、マンション等は網入りガラスが使用されている事もあり、網入りガラスを変更するのは現実的ではありません(建築基準法が絡んでいる事も考えられますし、マンションの窓ガラス交換には管理組合などの許可が必要となります)
建具(仕切り)
室内のドアや引戸に取付られているガラスはアクリル板に交換するか検討の余地があります。そもそも、ガラスかアクリル板かで迷われている方の多くは”ケガ”のリスクです。ガラスが割れてケガをする可能性が高いのは室内のガラス割れです。枚数もそれ程多くないと思われますので、小さなお子さんや高齢者がおり、不注意等でガラスが割れた経験をお持ちの方はアクリル板への変更を検討されるのも良いと思います。
浴室ドア(引き戸)
最近の浴室ドアや浴室折戸には殆どアクリル板が採用されています。しかし従来タイプの浴室引き戸ではガラスが使用されている事も珍しくありません。
もしも浴室の出入口の戸やドアがガラスだったとしたらご事情に応じて積極的にアクリル板への変更をお勧めします。衣服を脱いだ状態で移動する可能性が高い場所なので万が一ガラスが割れてしまったら、ケガをするリスクが最も高まります。小さなお子さんや、高齢者、基礎疾患をお待ちの方がいらっしゃるのであれば積極的に検討しましょう。
まとめ
本日はガラスとアクリル板についてそれぞれのメリットデメリットをお伝えしました。また宅内の各所に現在使用されているガラスをアクリル板に交換するべきかもそれぞれ私見を述べさせていただきました。何かの参考になれば幸いです。